Railsのクエリ最適化 について解説します。
Railsでデータを取得する際、関連するテーブルを結合して効率的にデータを取得したい場面はよくあります。
その際、joinsとincludesという2つのメソッドを使うことができます。
「どちらを使うべきだろう?」と悩むことはありませんか?私自身、開発中に迷うことがありました。
そこで、それぞれの特徴や役割を調べ、ケースごとの使い分けを考えてみました。
本記事では、joinsとincludesの違いを整理し、どのような場面でどちらを選ぶべきかを解説します。
さらに、エラーを避け、クエリのパフォーマンスを向上させるためのベストプラクティスも併せて紹介します。
joinsとは
概要
joinsは、SQLのINNER JOINを生成するために使用されるメソッドです。関連するモデル間でデータを結合し、結合条件を満たすレコードを取得します。
特徴
- SQLレベルで結合されるため、非常に高速です。
- 結合されたデータは、直接Railsのオブジェクトには含まれません。
使用例
# Userが複数のPostを持つ場合
User.joins(:posts).where(posts: { published: true })
生成されるSQL
SELECT users.* FROM users
INNER JOIN posts ON posts.user_id = users.id
WHERE posts.published = true;
includesとは
概要
includesはEager Loading(事前読み込み)のために使用され、関連するモデルのデータを効率的にロードすることでN+1問題を防ぎます。
特徴
- Railsが必要に応じてJOINまたは複数のクエリを生成します。
- 結合データがRailsオブジェクトとして利用可能です。
使用例
# Userが複数のPostを持つ場合
User.includes(:posts).each do |user|
puts user.posts.count
end
生成されるSQL(場合による)
- JOINなしで2回のクエリ:
SELECT * FROM users; SELECT * FROM posts WHERE posts.user_id IN (1, 2, 3);
- JOINが使われる場合:
SELECT users.*, posts.* FROM users LEFT OUTER JOIN posts ON posts.user_id = users.id;
使い分けのポイント
- joinsを使うべき場合
- 結合条件を指定してフィルタリングしたい場合。
- 必要なデータをSQLで直接絞り込む場合。
- パフォーマンス重視で必要最低限のデータのみ取得したい場合。
User.joins(:posts).where(posts: { status: 'active' })
- includesを使うべき場合
- N+1問題を防ぎながら関連データを取得したい場合。
- 主にビューやロジックで関連データを頻繁に使用する場合。
User.includes(:posts).each do |user| puts user.posts.count end
ベストプラクティス
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- N+1問題を避けるためにデータアクセスパターンを見直す
- ビューやコントローラで関連データを頻繁にアクセスする場合はincludesを優先しましょう。
- 必要最低限のデータを取得する
- joinsやselectを活用して、余分なデータを避けるのが重要です。
- N+1問題を避けるためにデータアクセスパターンを見直す
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User.joins(:posts).select('users.id, COUNT(posts.id) AS post_count').group('users.id')
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- 条件による選択
- includesとjoinsを組み合わせることで、柔軟にデータを取得できます。
- 条件による選択
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User.includes(:posts).where(posts: { published: true })
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- パフォーマンスモニタリング
- Bulletジェムなどを活用し、N+1クエリを検出・修正する習慣をつけましょう。
- パフォーマンスモニタリング
まとめ
joinsとincludesの正しい使い分けは、Railsアプリケーションのパフォーマンスと可読性を大きく向上させます。
それぞれの特徴を理解し、適切な場面で選択することで、無駄のない効率的なクエリが実現できます。
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